数百~数万年といった長期間の再現期間に対応する、地震による揺れの大きさを示す地図です。発生頻度が低くとも大きな揺れとなる地震の影響を示すために作成されました。
この地図では全ての地震活動をポアソン過程として評価しています。例えば、「再現期間1000年相当」の地図は、1000年に1回の頻度で見舞われる揺れの分布を表しています。これは確率論的地震動予測地図の「30年 3%の確率で一定の揺れに見舞われる地図」に相当します。
再現期間によって、網羅される地震が異なります。再現期間を長くするほど発生頻度がより低い地震の影響が網羅されることになります。
-各再現期間によって網羅される地震-
- 再現期間1000年相当の地図:主要な海溝型地震
- 再現期間1万年相当の地図:ほぼ全ての海溝型地震と主要活断層帯の地震
- 再現期間10万年相当の地図:震源を予め特定しにくい地震を含むほぼ全ての地震
10万年に1回の頻度の地震でも、そのような地震が1万個あれば、10年に1回は日本周辺のどこかで発生するということに注意が必要です。
例えば、過去約200年間に発生した内陸の被害地震(死者50人以上)は23回知られており、発生頻度は約10年に1回となっています。