よくある質問
表層地盤増幅率と揺れやすさの関係について教えてください
一般的に、地震波は、震源から地表まで伝播する間に地下構造の影響を受け、増幅されます。J-SHISで扱う表層地盤増幅率は、地震波が工学的基盤上から地表に伝わる際における、速度波形の最大振幅(最大速度)の増幅度を指します。
下の図のように、表層地盤増幅率が1.2の地点Aと2.4の地点Bがあり、他の条件が全て同じ状態で同じ地震波を入射させた場合、地点Bの速度波形の最大振幅値は、地点Aと比較して2倍あると考えることができます。
各250mメッシュの表層地盤増幅率は、表層30m平均S波速度(AVS30)を用いて評価されます。
2018年版(2019年(NIED作成版))までの全国地震動予測地図では、微地形区分より求めたAVS30を元に表層地盤増幅率を算出しています。詳しくは、関連文献リストの「防災科学技術研究所 研究資料」の第399号の2.6.1をご覧ください。
2020年版以降の全国地震動予測地図では、関東地方(島嶼部を除く茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)は浅部・深部統合地盤構造モデルの浅部地盤データによるAVS30から表層地盤増幅率を求めています。関東地方以外は、これまでの手法と変更ありません。詳細はこちらの記事をご覧ください。